M260RW ZIP改装

                              2010年1月31日 by ごきち

◆序章

 腰の調子は善くなってきたものの、喉風邪をひいてしまい薬漬け。

 そろそろ痛み止めも効かなくなってきた。

 休日に適度な運動でもしなければ週明けから仕事がきつくなる。

 とは言うものの、軽く車で買い物に行くのがせいぜい。

 

 寝たきりだと余計に腰にくるか。

 つい先日、VS−840EXのSDメモリ改装が成功し、 ZIP ドライブが一台余っている。

 PCに繋ぎ、以前に録音した ZIP メディアからデータの吸い上げをしよう!

 

 

 今年の6月には10年になる。未だにメインマシン(笑

 

 外見は SOTEC M260RW。 しかし、マザーボード、CPUは換装済み。

 マイクロATX筐体と前面パネルのカードスロット、USB、1394ポートが便利なので捨てられず今に至る。

 5インチベイにはオウルテックのモービルラックを組み、HDDを差し替えられるようにしてある。

 ここへVS−840EXから抜き取った ZIP250 ドライブのリムーバブル・インストールを試みる。

 

◆設計・製作

 とりあえず、電源ショートは怖い。

 そこでIDEコネクタの+12Vがどうなっているかだけ確認した。

 ZIPドライブ側の3番−4番ピンが浮いている事を確認して本改装を執行することにした。

 

 モービルラック

 

 二個入りで安かったのでまとめ買い。空ケースが一つ余っていた。

 このラックを改造してZIPをはめ込む。

 

 ZIPドライブ from VS−840EX

 

 大きさが微妙。まーいけるでしょう(適当

 

 ラックの蓋を外し様子を伺う。

 

 アルミの防振架台が微妙に邪魔。

 

 ビスを外して防振架台を外す。

 

 これで少し余裕ができた。 

 

 ケースの前面

 

 このグリルを取り去ってZIPのべゼルが飛び出るようにする。

 

 寸法や如何に!

    

 ぎりぎりセーフ! 何とかなるでしょう。

 もし、ZIPドライブが動かなかった時は元のHDDラックとして使えるように改装したいところ。

 

 先にラックのハンドルを取り外し、ZIPのべゼル寸法をけがく。

   

 鉛筆でそれとなく寸法取りする。

 

 ラックの表面グリル部分は熱カッターを使って加工する。

   

 

 30Wの半田こてにカッターナイフの刃をネジ止め。これでじっくり焼き切る。

 この半田ごても年季が入ってる。30年になるわ。

 

 角度を変え、半田ごてを持ち替えながら切り過ぎないように切る。

   

 熱の加減は良い加減。30Wで丁度だった。 

 

 一通り刃が入ればパックリ外れる。

 

 もう後には戻れない。

 

 あとは仕上げ。やすりで仕上げる。

 

 う〜ん、グレイト! 上出来。

 

 しかし寸法設計に問題が。アーム固定用の段付きビスが若干長い事に気付く。

   

 しょうがない。削ってしまおう!(笑

 

 ビスを削る

   

 ネジが2山残っていれば固定出来るでしょう。

 

 ラックの前面からZIPドライブを挿入する

 

 なかなか素晴らしい仕上がり。

 

 ケーブルを繋ぎ、ベゼルを合わせ、蓋を閉めれば完成!

   

 あえてラック内の固定は省略。80芯ハーネスが硬くて丁度浮いている(笑

 

 早速インストール!

 

 色は微妙?さて動作や如何に!

 

◆試運転と検証

 PC電源オン!と、しばらくBIOS画面で沈黙があったが、何とか次に進む。

 ドライバも自動認識。一旦再起動を求められ立ち上げ直す。

 

 ここで、以前にVS−840EXで録ったZIPメディアを挿入!

 

 アクセスと同時にZIP特有のギュイ〜〜ン音が轟く。

 

 画面にフォルダが現れる。

 

 おお!SDメモリ改装と同じ。

 

 マイコンピュータ画面

 

 認識している様子。

 

 そかしSONGフォルダを開こうとすると・・・

 

 ん?メディアの不具合か?ん?ん?

 

 気を取り直し、データ変換ソフトを立ち上げる

 

 ROLAND USA サイトからDLしたBR−8ソフトはVS−840EXにも使える。

 

 でもってドライブの指定をすると・・・

 

 ・・・・・・・・読めない?

 べゼルの付け外しの衝撃でドライブのを壊したか?

 

 チェックディスクをかけてみる。

 

 おっしゃー これでどうじゃ。

 

 ついでに最適化!(笑

 

 250MBだったら速攻だろうと、ついでのつもりで分析!

 

 分析のボタンを押した次の瞬間・・・

 

 なんと・・・こんなところで読めない原因を告知されてしまった。

 

 FAT12 って何?・・・netで調べまくる。

 フロッピーディスクやCF、SDメモリへの記録方式で使っていたらしく、今のOSでは扱えないらしい。

 

 DOSプロンプトで読めるかチャレンジ!

 

 ルートディレクトリのファイル、フォルダは表示されるが、フォルダ内のデータの参照は不可能。

 ・・・ルートのファイルも読めるのか怪しい。

 

 なんとか今のシステムで読み書きできないか、PC識者とその道のプロに聞く。

 まずは単純に起動ディスクを使ってDOS上でコピーする方法をチャレンジ。

 

 探せばあるもんだわ。起動ディスク(笑

 

 Windows98SE起動ディスク2枚組みフロッピーディスク。年末の大掃除で捨てなくて良かった。

 かれこれ10年近くになるが・・・読めるか?

 

 いきなり予感的中。一枚目のフロッピーが読めない。しかし、なぜかもう一枚起動ディスクが発掘される(笑

 

 しかも NO.1ディスクだけ二枚。当時からメディアの調子が悪かっただけだったのね。

 

 気を取り直して起動!

 

 CD−ROMサポートを選択。

 

 ドライバがインストールされ、NO.2ディスクを要求される

   

 とりあえず無事に(?)DOSが立ち上がる。

 

 ドライブは・・・

 A:フロッピー

 B:仮想2MB RAMドライブ

 C:ZIPドライブ

 メモリは512MB搭載しているのに何故に2MBのラムディスク?(笑

 

 早速ディレクトリを参照する。

 

 データリストを表示。

 SONG0000.VS1 フォルダも覗くととファイルリストが表示される。

   

 で、直接コピーコマンドでやり取りしようと試みたが・・・コピー先が無いことに気づいた!!無念。

 手持ちのHDDは全部NTFSなのでDOSでは認識できないんだわ(ToT)

 

 

 だめもとでスキャンディスクをかけてみた。

 

 ・・・読めていない。

 

 この後チェックディスクを無理やりかけてみたり、DOSプロンプトでもチェックディスクをかけてまとめてみたりしたけれども、データはきちんと読めず。

 しかし、PCでフォーマットすれば ZIPドライブとしての読み書きができるのでドライブは故障していない。やはりOSによるFATシステムの違いで VS−840EX とデータのやり取りできないようだ。

 ちなみに、このドライブでPCフォーマットしたZIPメディアにSDメモリを仲介してVSから抜き取った録音データを書き込み、そのZIPディスクをVS−840EXに読み込まそうとしても、イニシャライズされていないと認識される。

 

 ・・・今更使わない、時代遅れのZIPドライブ増設が完了した。(笑

 

◆あとがき

 ○夜中・仕事中に相談に乗っていただいた とげぴー氏、KK氏 に感謝いたします。

 ○とにかくZIPドライブのシーク音は半端じゃない。訴訟を起こされて負けるのも納得する鋭い音。ぎゅい〜〜ん。これは辛い。

 ○ZIPが開発された当時はリムーバブルメディアの代表がFDの1.4MB。それと比べると使い勝手は良かったんだろう。しかしメディアが高価だと普及しないわ。でもそのおかげで音楽機材が安く買えたんだわな。

 

 

 

 

 

                                                      おしまい