PA屋への道 〜SRモニタスピーカー CSP8の改装〜

                              2009年3月14日 by ごきち

◆序章

 エディックスオーナーが集うサイトがきっかけでメンバーが集まり、ロックバンドを始めて3年が過ぎた。

 私の担当はベース。弾けもしないのに10年ほど前に会社の先輩から譲リ受けたベースを引っさげての参加。

 P−PROJECT 5弦。 なるほど、音はとても良いそう。結構な値段なのがわかる。けど弾き手を選ぶそうな(笑

 

 月に2回ほどメンバーが集まって爆音を鳴らして日頃のストレスを発散する。

 ただ、日頃の練習が足りないのでうまくならない。私、ゴルフも練習嫌いだし(笑 

 2年程前に女性ボーカルが加わって・・・しばらくして私のベースでは歌えないって(苦笑

 

 かわりにその女性はベースに転向。

 で、私はたまーに歌ったり、ビデオを撮ってみたり(笑

 DVで録画した映像をDVDに焼いたりしいるうちに段々と音に拘るようになる。

 

 いい音で録ってみたい。いい音を作ってみたい。

 

 ベースの練習は疎かになり、次第に機材収集に走った。

 

 購入した機材の変遷とともに、SRスピーカーの改装を記す。

 

 

◆録音機材

 しばらくはDVで撮った動画を楽しんでいたが、メンバーの演奏も上達して音楽としても楽しめるようになってくる。

 本格的に録音したくなり、まずは録音機材を探した。

 

○MTR機器

 最初に手に入れたのは4chレコーダー

 

 Roland VS−840EX ヤフオクで2700円。

 

 なんとボコーダー機能搭載!リバーブも結構良い物が入っている。

 

 ただ、VS−840EXは記録媒体が問題だった。

 なんだかバイクの名前にあるようなメディア

 

         ZIP250

 

 net通販で一枚1,600円程で購入。

 フロッピーディスクを一回り大きくしたようなディスク。これで容量250MB。

 ZIP(ジップ)メディアはほとんど出回っていない。現在の供給は開発元の iomega 一社のみ。

 存在自体知らない人も多いようで、一般の量販店で「ジップの250メガディスク有りますか?」って尋ねると「???」が帰ってくる。

 

 4ch機の動作を確認した後、一枚ではどうしょうも無いので秋葉原に出かけた。

 が、相簡単には売っていない。

 

 秋葉原中を捜し歩き、程好いジャンク屋のおっちゃん情報を元にたどり着いた一軒でようやく発見。

 3枚で2,100円。

 それも在庫がなくなり次第取り扱い中止。(2008年2月)

 

 メディアの入手性が悪くしかも高価。更にはZIPドライブのアクセス音に悩まされる。

 これは結構強烈な音がします(痛

 裁判沙汰になった事がうなずける。この音がきっかけで衰退したんでしょう。

 更には他の大容量メディアとシリコンメモリの低価格化で消えたんでしょう。

 

 ディスクを使いまわしながら3、4回使った。

 

 しかし4chではギター2本+ベース+ドラムとボーカルがうまく録れない。

 バスドラムがペタンペタンで録画音声のほうが良かったりする。

 

 そこで次に HDD録音の8ch機を探した。

 

 FOSTEX DMT−8VL ヤフオクで3000円。

 

 HDDのクラッシュ品。

 PCの余り物HDDを組み込むとすんなり動いた。

 30GB HDD を組み込んだが、機器の認識は4GBのようで、約2時間の録音が可能。

 

 8ch機ではあるが同時録音は2chだった。更にマイク入力は2chのみ。

 

 とりあえず、マイク入力が2chではしょうがない。

 残りの6chもマイク入力ができるように改造した。

 

 もともとマイク入力が付いているch1、ch2の回路をコピーすれば良いので回路改装は簡単。

 コンデンサ、抵抗をちょいちょいと変更してOPアンプICを低ノイズタイプに変更すればよい。

 

 苦労したのはSIPのOPアンプが入手困難だったぐらいか。 

 

 アッテネータ切替スイッチのケース加工は結構楽しめた。

    

  

   

 スライドスイッチの固定ネジは皿ネジにしたかったが、残念ながら入手できなかった。

 

 しかし自己満足度はなかなか高かった。

 入力アッテネーターの切替も1ch、2chをそのままコピーすれば、まんま8ch入力機として大活躍! 

 ・・・と考えたのが甘かった。

 

 数回使用したが同時録音数が2chでは一発録りでは使えなかった。

 正確には、私にはスタジオで「えいやっ」と各パートの録音レベルを決められる技術がないので使いこなせなかった。

 SN比・ダイナミックレンジは素晴らしかった。しかし録音時間も少ないのですっぱり諦める。

 

 メンバーからご指導を賜る。

 「安いのを買い漁るより、ちゃんとしたのを買ったほうがいいよ。」

 

 本当にその通り。もっと早く気付くんだった。

 

 

 新品で8ch同時録音が可能なHDDレコーダを探すと2機種に絞られた。

 ZOOM と KORG

 高機能を選ぶか、パラ出力を選ぶか。

 

 ZOOM HD16CD バッグ付き6万2千円。

 あえてオークションじゃなく近所の楽器屋で購入。

 

 エフェクターから何からオールインワン。DAWソフトまで付いて言うことなし。

 SN比、ダイナミックレンジは先のFOSTEXに負けるものの、ファンタム付きマイクプリ+8ch同時録音、サンプリング、リズムからなにから一式付いている。

 この購入を機会に機材収集が加速した。

 

 

○ケーブル関係

 それまでPA機器は貸しスタジオの備品を使っていた。

 しかし他の利用者の扱いが悪くケーブルが切れている事が多くなる。

 仕方なくマイクケーブルを購入。

 

 Classic Pro MIX050(5m)、MIX100(10m) 

 キャノンのオス−メス マイクロフォニック対策ケーブル。5mが1000円。10mが1400円。

 ケーブル自体は柔らかくは無いが、案外しっかり作られている。

 

 同じメーカーで一回り細いオーディオ用ケーブルも売られている。

 キャノンプラグ欲しさに購入。

   

 Classic Pro CXX003(30cm)、CXX030(3m)

 30cmが300円、3mが500円。オスメスのキャノンプラグを買うより安い。

 

 先に買ったマイクケーブルとオーディオ用ケーブルは値段が倍ほど違う。

 違いは何処なのかを検証してみた。

   

 それぞれ、左側がオーディオ用 右側がマイク用

 違ったのはケーブルだけ。

   

 オーディオ用                マイク用

 オーディオ用は普通の二心シールド線。マイク用は各芯線の被覆周りに導電性ビニルを巻いたマイクロフォニックノイズ対策品。

 外径だけでなくしっかりしたケーブルを使っている。

 

 ただし、安いケーブルは耐久性が危ういと聞く。

 なのでケーブルチェッカーも同時購入。

 

 ベリンガー CT100 3,800円 願わくば使う機会がない事を祈りたい一品。

 

 しかし、ケーブル購入9ヶ月後に大活躍する。

 オス側の差込部分で接触不良。チェッカーで調べると、シールドとコールドが接触していると判明。

 ケーブルのコネクタ部分を分解すると、シールドの網線が一本ほつれ落ち、シールド端子とコールド端子をショートさせていた。

 コンデンサマイクに使っていたケーブルだったのでファンタム電源をショートしていたことになる。

 凄まじいノイズだったが、マイク、機器が飛ばなくて本当に良かった。

 モニターしていて何かガサゴソおかしいと感じたらチェックするのに便利。

 

 マイクケーブルと更にSPケーブルを持ち運ぶ為にキャリーバッグを購入。

   

 980円 勿論、中国製。意外と壊れずに活躍中。

 

○マイクロフォン

 最初はMTRが4chだったので4本同時購入。となるとあまりお金も掛けられない。

 たまたま立ち寄ったリサイクルショップで58似の格安ダイナミックマイクを発見。

 

 CUSTOMTRY CM2000 4mのケーブルが付いて1,050円。

 

 試しに一本買って確認。音は悪くない。

 ただ、買い足す毎に位相がばらばら。

 また、付属のケーブルはイモ半田、テンプラ半田のオンパレード。

 全部半田付けを修正しないと使えません。 

 すぐ切れる、既に切れている、接触不良、最悪はキャノンコネクタのビス穴のバカ。流石中国製。

 

 二本のマイクの出力を左右に振ってヘッドフォンで聞きながら二本に喋りかけると耳がもげたよう違和感。

 どっちかが逆相なのは分かるがどちらが逆かは分からず。

 しょうがないのでヘッドフォンで聞いて自然なほうに合わせる。

 

 ところが、位相を合わせさえすると、結構使えるマイクである。

 スイッチも接触不良させないようON状態で固定できる。 

 スタジオにあるベコベコのSM58と音色を比べても不思議と遜色を感じない。

 

 ただ、この1,000円マイクはドラムのオーバーヘッドには向きません。

 スネアとハイハットのシャリシャリしか録れない。

 ダイナミックマイク特有の近接効果が原因なので仕方ない。

 

 ZOOM の8ch機はファンタム電源が使える。

 オーバーヘッド用に格安コンデンサマイクを購入。

 

 ベリンガー C−2 ペアで7,280円。

 コンデンサのくせにハイエンドに延びがなく、低域もなだらかに減衰している。

 最初に音を聞いた時には幻滅した。なんじゃこりゃ?カーボンマイクか?(笑

 しばらく使うことで、イコライジングでなんとかカバーできるようになる。

 現在では2セット(合計4本)をギター用に2本、ドラムのオーバーヘッドに2本使用。

 

 いつまでも1,000円マイクでバスドラム、スネアを録るのも何なので、とそれっぽい専用マイクにも挑戦。

 

 左:パーカッション用 CM8DR 2,800円 右:バスドラム用 CM8BD 2,800円 共にCLASSIC PRO

 

 パーカッション用は固定角度がよろしい。コンパクトなのでマイクスタンドでハイハットとシンバルの間を通すのに便利。

 ただ、中音域にヘンなクセがありイコライジングしづらかったので、最近は使っていない。

 

 バスドラム用はドラム穴にグリルボールが半分にかかるぐらい突っ込む私の使い方ではどうも相性が悪かった。

 グリルボールを通過する空気音っぽいスカスカした音やグリルの金網が共振する音が気になったので2〜3回使っただけでお蔵入り。1,000円マイク万歳!

 

 結局1,000円マイクは慣れると、イコライジングもほどほどに、そこそこの音で録れるのでいまだに重宝している。

 

○ダイレクトボックス

 ベースの録音は、しばらく自作のダイレクトボックスを使っていた。

   

 ごっきー特製菓子缶抵抗分岐DI。

 

 しばらくして、これを繋げると音が変わると、クレームが出た。

 5.1kΩの抵抗で分配しているだけなので当然、音色は変わります。

 音量も変わるし、ケーブルの静電容量でf特も良くないでしょう。

 

 「ベース音源だから高域はいいやっ」って適当なこと考えるとイカンのね。

 

 で、DI付きのベース用格安エフェクタを購入。

 

 ベリンガー BDI21 3,530円

 

 乾電池で動く。接続簡単で便利。しかし、こっちのほうが音質が変わる(笑

 

 しばらく使っていたが、どうせ音を加工するなら、とリミッター付きのチューブプリを購入。

 

 ベリンガー MIC200 5,800円

 これもダイレクトボックスになる。

 私のベースには必須アイテムになった。ピッキングの曖昧さをリミッターがバランス良く誤魔化してくれる。

 出力にモノ−ステレオ変換ジャックを使うことでヘッドフォンでベースの練習も可能。

 

 ただ、これには当たり外れがあった。

 接触不良のように 「ザッ ザサーッ」と不定期にノイズが入る。

 電源を入れて5分程経つとガサガサ。返品交換でノイズの小さな物に当たったが、

 5,800円で買えるチューブプリの品質は、こんなものと納得。

 ベースの出力を上げ気味にしてゲインを稼がないようにすれば、まま、使える。

 

○変換コネクター類

 オーディオ用のRCAピン−ピンケーブルと自作RCAピン−φ3.5モノプラグケーブルを活用するアイテム

 

 RCA(メス)−(メス) ダイソー 2個105円

 

 10mのステレオRCAピン(オス)−(オス)ケーブルでスタジオのミキサーにボーカルを送るのに便利なアイテムと、モノ出力をヘッドフォンで聞くのに便利なアイテム。

 

 左:ステレオ標準プラグ−RCA(メス)ステレオ<CLASSIC PRO ASR321> 100円

 右:モノ標準プラグ−φ3.5ステレオジャック(メス)<HOSA GPM179>150円

 

 標準モノプラグ−ステレオ標準ジャックの変換アダプタを使えばエフェクタ出力から直接ヘッドフォンで聞けるので便利。

 

 これも 150円 円高、中国クオリティ万歳!<HOSA GPP290>

 

 いくつあっても邪魔にはならない。あると便利。

 

 RCA(メス)−標準プラグ 

 

 金メッキがCLASSIC PRO APR221 80円

 クロムメッキはメーカー分からず 300円

 なぜか金メッキのほうが安い。

 

 赤い定番と一緒に買ったφ3.5ミニプラグ−標準ジャック変換

 

 CLASSIC PRO ASN212 100円

 

 標準ジャックを刺仕込んだ状態だとちょっと線が引っ張られただけで応力がφ3.5にかかり変形する。

 アダプタだけでなく機器側も壊してしまいそうだったので買い直す。

 

 φ3.5ミニプラグ−標準ステレオジャック X 2 <HOSA YMP233 300円>

 これだと機器にも安心。しかも二股。

 

 ヘッドフォンご用達にモノ−ステレオ変換とφ3.5ステレオミニジャック−標準ステレオプラグ

 

 この手のジャック側は抜き差しを繰り返すと接触不良を起こす。

 通販で他の物を買うと同時にちょこちょこ買い足す。

 

 スタジオでヘッドフォンを延長するのに超便利。

 

 右:キャノン(オス)−標準ステレオジャック<CLASSIC PRO AXP221 400円>

 左:キャノン(メス)−標準ステレオプラグ<CLASSIC PRO AXS212 400円>

 これでキャノンケーブルがヘッドフォン延長ケーブルに。

 

 ただ、左のプラグ変換器は強度にちょいと問題あり。

 パックリ真っ二つ。

 

 スタジオでお片づけ中にプラグごと機材から抜こうとしてパックリ。勢い余って線まで逝った。

 修理不能。全部が分解できれば半田付け修正もできるだろうに。

   

 オス側はネジが切ってるのにメス側ははめ込んでるだけ。

 なので、部品の精度によっては速攻で壊れちゃうのね。2回しか使ってないのに(ToT)

 

 で、悔しいので上の画像と一緒に不良状況を販売元にメールすると良品を送ってきてくれた。

 送ってくれたものは結構頑丈そうだったが、念のためビスを一本打っておく。

   

 2.5mmのドリルで穴をあけ、3mmタップを切る。ネジはトラスよりもナベのほうが良かったか?

 これでパックリは防止できたでしょう。

 ただこれもヘッドフォン用のミニ−標準変換器同様、短尺の変換ケーブルを買ったほうが良かったか。

 

 垂直挿しだとキャノンプラグとケーブルの重量までのしかかるのでケーブルがねじれたりすると根元に結構なストレスがかかる。

 スタジオで機材と離れているドラマーにクリック音を聞いてもらうのに10mキャノンシールドと一緒に重宝している。 

 

○変換ねじ

 あると便利な変換ねじ。

 

 左:カメラネジ−3/8 (TOMOCA CAMERA-AKG 380円)

 右:3/8−カメラネジ (TOMOCA AKG-CAMERA 380円)

 それぞれ、カメラ三脚をマイクスタンド代わりに使えるアダプタと、マイクスタンドをビデオ・カメラスタンドとして使う時に使用する。

 これがあれば三脚持って行かなくてもスタジオに有り余っているマイクスタンドがカメラ三脚になる。結構便利。

 

◆モニター機材

 スタジオでの録音中はヘッドフォンが必須。

 密閉式でなければ演奏中の爆音でモニターできない。

 また、ミックスダウンにはヘッドフォンだけでなくモニタースピーカーも必要。

 資金に余裕があればモニタースピーカーとヘッドフォンの音色を合わせたいが、現在試行錯誤中。

 ・・・安いもの買いの銭失いを実践中(笑

 

○ヘッドフォン

 特にヘッドフォンで曲を聴く機会も少なかったので部屋に転がっていた安物のヘッドフォンをしばらく使っていた。

 

 Pioneer SE−M555V 7〜8年前に量販店で5,000円程で買った。

 

 低音がモワモワのボワボワな音色。

 密閉式ではなくバスレフ式とでも言うのか?側面に6mm程の穴が開いていて低域を増強するそうな。

 耳当てのビニル被覆は既にトロけて姿が無いこともあってスタジオでは爆音しか聞こえない。

 意外とフィット感は良かったが、スタジオでは使えなかった。

 

 手持ちにもう一つ。改造で有名な格安ヘッドフォン。

 

 AIWA HP−X122 量販店で1,200円程だった。

 安い割りに高域が効いていて聞きやすい。

 更には色々な改装を施すのも楽しみの一つ。

 

 勿論お約束の改装を施す。

 まずは、ヘッドアームの自動伸縮バネの除去手術。

   

 根元の+ネジを外すと中のバネが見えるので除去。

 

   

 バネの代わりにスライド位置に固定できるようにスペーサー部分をやすりで削り落とす。

 

   

 ユニット部分を分解。

 

   

 ケーシングに形をあわせてエプトシーラーを切り抜く。

 

 

 貼り込んで密閉性、吸音性を高める。   

 

 

 アームの間隔はプラスチックなのでぐいいいと強く曲げれば頭にフィットする。

 ただ、このヘッドフォンも完全な密閉式ではなく、スタジオで一発録りの爆音はモロに聞こえて、使えなかった。

 

 スタジオ内で使えそうなヘッドフォンを物色していると

 

 「業界の定番をくつがえす妥協なきハイ・スタンダード」

 「究極の原音イメージを驚愕の価格でご提供」

 「あなたはもう迷うことはありません。」

 

 と通販カタログの裏表紙に書かれていたのでつい、ポチッと注文する。

 

 Classic PRO CPH7000 4,980円

 

 音質はカリッカリの中高域のみで低域はほとんど出ない。良く言うと、ボーカルが前に出てくる、もの凄い定番(笑

 「100時間エージングすると変わる」と書いてあったが、目一杯鳴らし捲くって一週間後。

 ・・・あまり変わらない。

 

 鳴らし込むのではなく、きちんと聞き込んで耳を慣らし込めという意味か?

 手で耳あてを凹ませるぐらい耳に押し付けると割と聞ける音になる。

 ・・・耳あてがヘタるまで頭に100時間ほど装着すると良いのかも(笑

 

 このヘッドフォンでミックスダウンしてみる。

 ちょいと気持ち良いぐらいにイコライジングしたものをスピーカーで聞くと低音がぼこぼこになった。

 ・・・低域が出てても出なくても、聞こえないモニターヘッドフォン。

 ただ、頭と耳への圧迫感は少なく、密閉性が良いので耳栓代わりにはかなり良い。

 なので、長距離バス、新幹線で熟睡するには欠かせない定番になった(笑  

 

 ミックスダウンにも使えるヘッドフォン欲しさに張り込んでみた。

 

 超定番「赤いヤツ」 SONY MDR−CD900ST 14,800円

 

 仕事場に10年前の初期型MDR−CD900(現在のMDR−7506相当?)があり、感触が良かったので購入に踏み切った。

 耳へのフィット感は意外にCPH7000の方が良いが、それはそれ。音質は流石「業界スタジオ定番」です。

 最初からこれを買っておくんだった。

 と、書きながらMDR−7506も欲しくなりつつ(笑)現在のメインモニターとなっている。

 

○モニタースピーカー

 最初に使っていた MTR Roland VS−840EX と、息の短かった FOSTEX DMT−8LV と、現在の ZOOM HD16CD は光ディジタル出力端子を備えている。

 なので、しばらくはパソコンのモニター用システムに使っていたミニコンポでモニターしていた。

 MTR の光出力を一旦PCに入力し、PCの光出力をミニコンポに繋ぎ、スピーカーを鳴らしていた。

 これだと、ディジタルのままPCでWAVレコーディングが可能。更に、音質の劣化が無くMDにも録音が可能。

 

 ONKYO FR−155A<CD/MD TUNER AMP> D−V3A <スピーカー>

 リサイクルショップでアンプが1,200円 スピーカーが3,000円

 

 どちらかと言うとドンシャリ気味。しばらく使っていたが至近距離で聞いているとちょっとした角度で高域に左右の干渉が感じられる。

 これでミックスダウンした曲をシスコンで聴くとぺらぺらに聞こえたのでアンプを残してチェンジ。

 

 で、しばらく使っていなかったユニットを押入れから出してくる。

 

 JBL CONTROL 1X 17,800円

 

 これぞコンパクトJBL。

 5〜6年前、PCスピーカーにとエディロールを買いに秋葉原に行ったが、品切れだったので代わりに買ってしまった。

 モニターとしての評判は悪くないらしいが、ポコポコいう変な低域が私には微妙。

 そろそろエッジも危うそう。エッジが元気な間に売り飛ばしたほうが良さそう(笑

 これも何回か使ったが「JBLの音色」はミックスダウンには必要無い。

 

 低域が邪魔ならば、と引っ張り出してきた。

 

 FOSTEX FE87E μスペシャル

 良い。ただ、耐入力がたかがしれているので音量を上げられない。

 

 YAMAHA NS−10 が紙っぽくてカチカチな音だった記憶がある。

 それがどうスタジオに良い理由なのか分からない。

 しかし、同じ最強の紙スピーカーを持っていたことに気付き、押入れから引っ張り出してくる。

 

 BOSE 101 キャビの FOSTEX FE127

 

 ピロースピーカー用に 101キャビネットに入れてほったらかしていたので埃だらけ。

 意外にこれが活躍する。

 

 横1mと、幅の大きすぎるパソコンデスクを作業テーブルとしてパソコン兼、ミキシング卓としてほぼ決まりつつある。

 

 

 

◆メインPA機器

 バンドを初めたての頃はマイクはいらなかった。

 コピー楽曲も無く、適当に音を出して遊んでいただけだった。

 が、一年程経ち、女性ボーカルが加わってから当然必要になる。

 

 いつも利用するスタジオにはミキサー・アンプ・マイク・ケーブル・スピーカーが常設されている。

 SRスピーカーは YAMAHA S115<バージョン色々>

 ただ、使いたい放題なので心無いユーザーが利用した後は悲惨。

 ケーブルはよじれてごわごわ。ぶち切れていることも。

 更には度々ツイターが飛んでいる。その度にスピーカーのバージョンが上がる(笑

 スピコン+フォンプラグ仕様だったり、フォンプラグのみだったり。初期はキャノンだった記憶が。

 

 如何な物か?と思っているとしばらくしてアンプとミキサーのゲインを弄れないように蓋をされてしまう。

 これ以上音量を上げるなと。

 ・・・これじゃボーカルが通りませんって。

 

 で、自前でアンプ機材を持ち込むようになったのがきっかけになり、購入の拍車がかかった。

 

○PA用アンプ

 試しにオーディオ用のアンプを持ち込んで設備のスピーカーに繋げてみた。

 自宅のオーディオアンプ

 

 ONKYO A−917 ヤフオクで2,700円

 

 このアンプはリモコンで音量やソースセレクトが出来るのが特徴。

 なのでリモコンがないと安く出回る。

 更にはソースセレクトのロータリースイッチの接触不良が多いのでジャンクでも出回る。

 これだと自分で修理が出来る。バブル期の贅沢なアンプが格安で手に入る。

   

 二台所有。なので一台は飛ばす覚悟でスタジオに持ち込む。 

 ただ、重量があるので簡単には運べない。

 そこで台車も購入。

 HD16CD をミキサー代わりにする。

 録音しながらボーカルだけアウトプット。リバーブもかけてパワーアンプに出力するとPA機材として使える!

 

 ○スピーカーケーブル

 スタジオのスピーカーに接続するためのケーブル。

 

 2mm ケーブル(100円/m)にスイッチクラフトのフォンプラグを半田付け。15m x 2

 スタジオのスピーカーに接続してみる。

 アンプの定格出力が80Wx2(8Ω定格)なので不安はあったが、流石ピュアオーディオ。ピークパワーには余裕がある。

 そこそこボーカルも通る。

 

 セッティング風景 

   

 奥からモニター、ドラム、左右にギター、手前中央にベース。

 ドラムのオーバーヘッドマイクがモニターに近いので、操作を誤るとハウリングが凄い。

 

 ただ、このレイアウトではいくらアンプで頑張っても手前のギターx2本+ベースの爆音バリアで自分の声を返すには限界がある。

 そこで、転がし用のスピーカー購入へと進む。

 

○SRスピーカー

 ボーカルの返し用にSRスピーカーがあればな、と通販ショップを見ていると6インチのモニターがペアでなんと10、800円!

 ちょっとだけ躊躇してから(笑)ぽちっとナ。

  

 CLASSIC PRO CSP6  ペア 10,800円

 

 これが意外に優れもの。16cmウーハーで出せない低域はスッパリ諦めて中低域を強調しつつ、ツイターとのクロスオーバー、ハイ上がりの楕円ホーンも絶妙。

 SRスピーカーにしては至近距離かつ小音量でもかなり良い音色。

 ・・・ってことは大音量ではぺらぺらで低域の張りが無く、シャリシャリな音かもしれない。

 しかしEQを全くかけずにそのままオーディオのモニターとして全然OK。

 どんどん音量を上げていきたくなる素晴らしいスピーカーシステム。

 スタジオのスピーカーと並列接続(4Ω)でもアンプはOKなので、スタジオに持ち込んでみる。

 

 しかし、スタジオで転がしスピーカーには使えませんでした。

 スタジオのスピーカー効率とCSP6の効率は距離差を差し引いても同じにならなかった。

 

 また、側面が楕円形なので転がすと本当にロックチェアーのようにプランプラン転がります(笑

 背面のスピコンが床に当たって燃えるのも時間の問題でしょう。

 購入元のHP画像を見ると、スタンドを装着して転がして使用している写真とケース自体に取っ手が付いている写真があったのに、実物にはないのね。ツイターのホーン形状も変わってるし。

 

 購入元に連絡すると・・・

 同じシリーズの12インチの画像を使い回していたらしく、6インチ製品にはスタンドがオプションにも無く、ケーシングとホーン形状は全く違いましたと。お詫びを兼ねて無償でスタンド付属の8インチと交換させていただきますと。

 ただ、取っ手は8インチにも付きませんがご了承下さいとのこと。

 最初から取っ手は自分でDIYするつもりだったので良い交換条件かなと。但し、6インチと同じ音質は望めないことを自分に言い聞かせ交換をお願いした。

 

 8インチウーハー CSP8 

 

 残念ながらCSP6と同じ音色は望めませんでした。

 

 至近距離、小音量で聞くと・・・ツイターのハイエンドが干渉したようなシャカシャカ音。 6インチよりも高域と低域も出ていない。160Hz付近に妙な山がある等など。

 6インチが手元に無い分、音質の記憶が余計に美化される。 オーディオ用に6インチを1セット追加購入しようかと思う程。

 ただ、音質を手放した代わりに転がし用のスタンドと、最大音圧のUPを手に入れた。

 

 そこで、サブタイトルのハンドル改装を施すことになる。

 

◆CSP8 ハンドル改装

 音質はEQで補正すればよい。あとは可搬性の改善をすればスタジオで返しSPとして活躍するでしょう。

 ってことで、早速DIYショップでハンドルを物色してくる。

 

 ベロッサハンドル 156mm 740円

 

 ツイターを外して取り付け位置を探す。

 

 六角レンチで傷をつけないように。

 

 仮にハンドルを置いてみてケーシング内部の部品と干渉しないか確認する。

   

 予想通り、背面にはビスは打てませんでした。ネットワーク基板がしっかり占領していました。

 上面位置でケーシングの裏板と前板を固定するシャフトをぎりぎりで交わせる。

 

 位置決め確定。それ風にケガいてポンチでドリル位置を決める。

   

 中心をずらさない為にはセンター決めが肝心。

 

 4.3mmドリルで一発開け。

 

 垂直が命。クリアランス0.3mmしかないのでズレは禁物。

 

 ハンドルに付属していたM4ビス。長すぎるので約10mmほどカットする。

 

 圧着工具としてはイマイチのペンチだが、ビス切りには重宝する安物工具(笑

 

 あとはビスを締める。ハンドルを付け終わったらツイターを元通りに取り付けて完成。

 

 あら、μさん写り込み(笑

 

 完成!

 

 

◆あとがき

 ○ハンドルを追加改装した記録を書くつもりが超大作に。何が書きたかったのかワケワカメ(笑

 ○スピーカーもエージングで音質が変わるだろうと、車内に持ち込み、オーディオアンプ+車載インバータの簡易PAセットを組んでみた。ビックリするほどの音量に感動。カーオーディオに金を注ぎたくなる気持ちが分かった。ヤバイ(汗

 ○大音量を手に入れた代わりに失った音色を補正する為、31chグラフィックイコライザを購入。

 

 早速スタジオで試してみた。ギターアンプx2本+ベースアンプの手前に転がしたスピーカーはハウリングぎりぎりにセットすると面白いように自分の声が返ってくる。

 ○SRスピーカーの大音量がきっかけで車載インバータの容量をUP。バッ直の配線も終わり、次はバッテリーの増強だ。

 

                                                     おわり