ダイナミックマイク性能比較 〜CM2000・CM5・SM58〜

                              2009年6月21日 by ごきち

◆序章

 PA機材を買い漁るようになってしばらく経ち、一通りの機材が揃った。

 あとはワイヤレスマイクで良い物があればイベントで遊べるようになるくらいか。

 と、思う矢先。たまたま、netオークションで引かれ、出来心で買ってしまったワイヤレスマイク

   

 SHUZE SWM−306  怪しいnet通販で2,800円 勿論中国製。 

 メーカー名からして怪しい。明らかにSHUREのパチ物。

 

 まぁ、値段が値段なので10m飛べばいいだろうぐらいに軽くテスト。

 車載して、受信機をラゲッジルームに置いたままリアハッチを閉じると数メートルしか飛ばなかった。

 が、こんなもんでしょう。

 逆にハッチを開けたままにすると、つくばの草原で20mぐらい飛んだ。

 ミキサー代わりのMTR、グライコ、アンプとSRスピーカーで「どこでもマイク」 としてミニイベントで大活躍。

 ただ、音質はとんでもなく悪い。受信機側のノイズも酷いので8kHz以上はカットしないと使えない。 

 

 有線マイクだと手持ちにCM2000が8本ある。

 

 これも中音域中心のマイク。

 ちょっとボリュームを上げるとキンキンとハウリングする代物。

 それでも3m弱のケーブル付きで1,050円で買った割にはいい音で、バンドで借りるスタジオのSM58と比べるとあまり変わらなかった。

 

 そのスタジオは、最近ミキサーが変わったと思ったら58まで無くなる始末。

 で、仕方なく手持ちのCM2000でボーカル録りしていたが、どうもイコライジングがうまくいかない。

 

 MYマイクを前々から欲しいと思っていた。

 6月21日は父の日。

 しかも棒茄子支給日のすぐ後。

 自分にSM58一本のプレゼントは許せる範疇でしょう。

 ってことでSM58をいつものサウンドハウスで物色し、なにやら怪しいマイクを発見。

 

 CLASSIC PRO CM5

 

 ユーザーレビューを見ると昔は3,980円だった様子。

 それが今は1/4の 980円!!

 SM58一本にCM5を二本追加注文。

 

 最短発送で父の日が配達日。

 到着を待った。

 

 

◆58と58レプリカの比較

 音楽機材の通販でサウンドハウスと言えば業界最安値で有名。

 ただ、その昔ハッカーによってカード情報が漏れ、ユーザーに被害が出た事でも有名らしい。

 しかし、送料と代引き手数料を考えてもオークション価格より安い。更に発送の早さには驚く。

 金曜日から日付が変わった土曜日の早朝に注文。すると日曜日午前中指定で品物が届く。

 

 早速到着。

 

 CM5 と SM58

 

 早速梱包を解いて徹底比較検証を開始!

 

 まず注目するのはCM5。

 

 う〜ん チャニーズフレーバーがプンプン漂う。

 しかし、ケースとホルダー付きで980円は素晴らしい。

 

 

 【全体像】

 早速似たものマイクを並べて比較した。

 左から、CUSTOMTRY CM2000、CP CM5、SHURE SM58

     

 まぁ良くも似せた物だと感心する程。ぱっと見はSM58のグリルボールが少し小さいぐらいにしか分からない。

 

 

【グリルボール】

 CM2000            CM5             SM58

     

 

     

 

     

  色艶を単純比較するとCM5が私の好み。グリルボールのネジ部形状もCM5が良く見える。

 

 

 【重量】

     

 207g           273g           325g

 SM58は流石!手に持った感じずっしりと質量を感じる。CM2000の軽さと比べると程好い重さのCM5は意外に使いやすそう。

 

 

 【音質比較】

 ○CM2000

  ・低域が他の2つと比べて出ない。

  ・高域がかなり強調されている。

  ・鼻詰まり音。

 

 ○CM5

  ・低域はCM2000より出ているがSM58には及ばない。

  ・全体の出力が大きい。

  ・高域に特徴があり聞きやすい。

  ・低域をブーストすればオールマイティに使えそう。ダイナミックレンジはバスドラ、スネアの録りでこれから検証したい。

 

 ○SM58

  ・他に比べて低域がしっかり出ている。

  ・ダイナミックレンジが大きい。

  ・ハンドリングノイズがかなり小さい。

  ・中低域がしっかりしていてハウリングが出にくい。

  ・バスドラはこれで録りたい衝動に駆られる。あと一本追加購入したい。

 

 【総評】

  バンドで借りるスタジオでSM58とCM2000を比べると違いが分からなかったが、家でモニターとヘッドフォンで比べると違いがはっきり分かった。

  CM2000は廃棄処分するかw

  世界標準の58は流石。品質も最高でしょう。なんとしてもあと一本追加で購入したい。

  CM5は同価格のCM2000とは比べ物にならないぐらい完成度が高い。絶対出力が高い分ダイナミックレンジが小さそうだが少し低域を補正するだけで58モドキとして使えそう。但しハンドリング・ノイズは消せないので、固定で使うドラムとギター録りに使いたい。

 

◆あとがき

 ○CM5があまりにも良かったので4本追加購入。しかしそのうち1本が不良。本体に傷は入ってる、緩衝材は割れている、マイクホルダーの固定ビスは頭つぶれてる&ボルトの変形・・・と不良が集中。サービスでタダで送ってくれるんなら貰っとくけど。こんなんいらんで。

 ○良く考えるとCM5はトータル6本中の1本の不良。それでも6千円でお釣が来るんなら、と褒めるから中国の品質が上がらないんでしょう。

 

 

                                                     おわり