電子ピアノの鍵盤修理 

                              2014年11月16日 by ごきち

◆序章

 娘が小学生の頃に購入した電子ピアノ。

 

 YAMAHA クラビノーバ CLP−150M

 

 当時7〜8万位の電子ピアノを買うつもりで楽器屋さんを見に行ったら、がんがんグレードが上がって結局23万で購入。

 予算オーバーにも程があった。

 しかし、この一台で中学2年生までピアノを続けられ、そこそこのコンクールにも出られたのはこいつのおかげかな。

  

 購入から12年。

 娘が久々に弾いていて、鍵盤が戻らなくなったと言うので調べてみた。

 

 よく使う「ミ」の鍵盤が根元が折れたような感じになって、戻りが悪くなっている。

 最近、爪を使ってピロロロロ〜を高音から低音に鍵盤を酷使していたらしい。

 気を付けないと鍵盤が割れるぞっ って注意していた最中に止めを刺したようだ。

 

 そこで、他の鍵盤と入れ替えを試みたのでここに記録する。

 

◆分解、修理&再組立て

 まずは計画。

 中ほどの「ミ」鍵盤と滅多に使わなそうな高音の「シ」を入れ替える

 

 部品供給も終わっているだろう。ダメ元で分解してみる。

 

 とりあえず、架台から下ろす。

 

 さて、どこから分解するか。

 

 眺めること約10分。

 

 背面にある3個のビスを外すと天板がスライドして外せた。殆どパズル。

 

 カバーのレールガイドに抜け道を塞いでいるビスを発見。それを外すと鍵盤のカバー部分が外せる。

 更にコントロールパネルを外すと、鍵盤が顕わになる。

 

 ここで、鍵盤の入れ替えが可能になる。

 

 ・・・実は気付かずに鍵盤ASSYまで外してしまう。

 ここでトラブル発生。

 鍵盤の固定ビスを外す為にツイタースピーカーを外す際、端子台もろとも引きちぎってしまう。

 

 このままでは片方の音に艶がなくなってしまう。

 

 ダメ元で局部手術を行ってみる。

 

 ほんの少しだけスピーカー側にメッキ線が残っているので縫合を試みる。

 

 手持ちの銅線で一番細いものはシールド線の編線。

 

 これを解いて一本づつ利用する。

 

 半田付けテクニックは、まだまだ衰えていない。

 

 繋がった。あとは端子台に装着して復活。

 

 肝心の鍵盤は根元部分を持ち上げると簡単に外せた。

 

 鍵盤の部品番号が鍵盤の根元に刻んである。

 「ミ」と「シ」が同じ型番なので入れ替える。

 

 あとは分解と逆の手順で再組立て。

   

 完成。これでしばらくは弾けるだろう。

 

◆あとがき

 ○構造を確認しながら分解手順を探り、半日かけて修理完了。だいぶセンスが鈍ったようだ。

 ○結局は鍵盤ASSYは外さなくても鍵盤が外せる構造だった。余計なところまで分解したためにツイターを破損させてしまった。

 ○電子ピアノは10年持てばいいと言われるらしい。よく頑張ったほうだろう。楽器は値段なり、を実感した。

 ○たまに息子も耳コピで何かを弾いている。音感教育に23万円は悪くなかったな。

 

 

                                                     おわり