2004年7月19日 by ごきち
◆序章
もうすぐ夏休みである。いや、私ではなく6歳になる娘の夏休みである。去年は大した所へも連れて行ってやらず、不憫な思いをさせてしまった。
休み明けの幼稚園にてお絵書きの時間。お題はお約束の「夏休み」。去年、娘は唯一近所の公園で遊んだ花火の絵を描いたらしい。
今年は同じような思いをさせまいと、早々に海水浴の予定を計画した。それだけではない。一足早いが、夏休みの工作も一緒に作ろう!と勢いで娘に。
「スピーカーを一緒に作ろう。自分で箱を作って、色を塗ってニスを塗れば大人になっても使える物が出来るぞ。あのスレテオのスピーカーはお父さんが子供の頃作ったんやで。」
娘:「うっそー すごーい 作る! 作る!」
の写真がこれ↓
〜〜高校生の時に組んだ25Lボックス 現在ユニットは MW201 + FH38D 〜〜
今から20数年前。高校の授業で「15mmの合板で何か好きなものを作れば単位OK。」 という教科があった。確か、高校1年の時にも同じ教科で10cm用の箱を作った。
この写真の箱は最初 フォステクス FE164 を入れていたが、どうもダブルコーンの高音の干渉が耳障り。ツイター FT15H を追加するが満足せず。後に、今は無きコーラルの20cmフルレンジ 8A70(だったと思う)を張込むもセンターアルミコーンの共振が耳を突き、聞いていられない。 その頃聞いていた ユーリズミックス の 1984のテーマ「セックス・クライム」 で
♪I know there's always someone here〜♪ の 語尾フレーズで耳キーーン。
結局、箱を上下さかさまにして2ウェイへと変貌した。ウーハ MW201 ツイター FT55D クロスオーバ 1.2kHzで聞いていたが味もシャシャリもない音だった。(この1.2kHzも曲者だった。)
5年程前に クロスオーバを5kHzに変更。ツイターも交換して現在の構成となる。もう耳のf特も当てにならないのでアタリでもなくハズレでもなく。というより最近、家でCD、カセットを聴く機会がなくなったか。
釘なしボンド、補助木のみで組んだボックスは若干正面の塗装に色褪せ、汚れ、傷はあるもののサイドのウレタンニスの深みのある色艶は変わらない。まだまだ現役。
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◆設計
幸いパソコン用スピーカーを組もうと2年前に買ったユニットが手持ちにあった。ターミナルを買いに秋葉に行った時に、なぜか一筋違う通りに入ってしまい JBL CONTROL 1X が目に付いて買って創作意欲がゼロになってそのまま置いていた物。昔にFE103の音は聞いているので、たかが8cm、適当な箱を組んで色塗ってニス塗らせてあげれば喜ぶだろうと。
欲を言えばバックロードホーン。しかし面倒。娘は「音が出た」程度で納得してくれそうなのでユニットと一緒に入っていた仕様書に載っているバスレフにしようと。しかし家内から一言。設計変更を余儀なくされる。
「置く所ないでしょ?」
しょうがないので先のバスレフの高さ寸法だけ短縮して、密閉式に。板も安い9mm合板で適当に組むことに。
で 設計図↓
ハタ金は持っていないのでブロック積みながら、最悪は釘で打てばいいだろうと
◆裁断
近所のDIY店は木材カットが出来るので、適当に切ってもらって、チョコチョコと鋸で娘に切らせてあげれば喜ぶだろう、と 915x915x9t を 幅152x2本 幅190x2本 幅170x1本に切ってもらう。
手鋸は垂直が肝心。まぁ20年以上前だけど25L組んだ時は全て手鋸だったから何とかなるでしょ と思った通り何とかなった。娘には一枚だけ何回か鋸を引かせてご満悦。よく考えたら6歳に鋸は危険だった。どうせなら全部店で切ってもらうんだったか。
まぁ手鋸引いてばっさばっさと切っていく姿に「お父さん すごーい」と言わせることが出来たので良しと。
ユニットの穴はφ72。丸穴用の自在キリ持っているのでドリルに装着して表、裏、表とグリグリすればスッコン。楽勝。
◆組み立て
最初、木工用ボンドで適当に組もうとしたがうまくいかない。そこらじゅうボンドだらけ。ハタ金がないとうまく付かない。 保険に戸レール用の頭の小さな釘を買っていて良かった。これだと頭を潰さずに打ってもいいでしょ?てなもんでバンバン打つ。
トンテンカンしていると子供が集まってくる。娘と同年代のお子様達。早速一個完成した物を見て一言。
「美結ちゃん、鳥飼うの?」
ユニット用の穴が開いているので鳥の巣に見えたらしい。言われてみればそう見える。子供って素直やね。
一日ボンドを乾燥させて。ひたすら表面処理。
どうしても手鋸だと垂直が難しいので木口が見えているところは1〜2mm寸法を長めに接合しておく。その出っ張ったところをやすりで面を合わせる。
端材+αで作ったペーパーがけマッシーンでがんがん削る。
マッシーンがこれ↓
表面仕上げのペーパーがけは娘もご機嫌。しゃかしゃか真っ白になって楽しんだ。
◆試聴
箱が出来れば、どんな音が出るのか聞いてみたくなる。ターミナルをつけて装着してみる。
たまたま側にあった クラフトワークのツール・ド・フランス を聞いてみる。
これ↓
なんと!え?これが8cmのユニットから出る音か?低音が不思議に出ている。もっと容量の大きな密閉式に入れた時に、なだらかに低音が伸びるのは分るがこれぐらいの箱で?
箱内にはグラスウールは皆無。箱の「鳴り」が共鳴してポンポンいい音が出てるのか??
何にしてもエージングすればもっといい音が。それよりも今から予定変更してバックロードホーンにするか?って無理。めっちゃ悔しい。こんなはずでは。
フロントパネルは見た感じ内径φ30ぐらいは追加できそうなので次の機会にバスレフにしてみるか。と言い聞かせ、ユニットを外して次の工程に進む。
◆塗装<表面処理>
「娘にお絵かきさせて適当にニスを塗ればいい。」と考えていた。しかし、結構な音が鳴るユニットだったので、ここでちょっと計画の見直し。
オーディオの評価は先入観、イメージで音色は変わる。感情が入るところなので、見た目が肝心。
さて、どちらのシチュエーションにするか。
Aパターン:水性えの具+透明ニスでチョイチョイと。見た目は素朴だけど音を出せば、「へぇー けっこう鳴るやんか。」
Bパターン:深みのあるウォルナット+フロントは青 (JBL定番)で貧弱な低音をカバー(できるわけないけど。)
娘のお絵かきをリアルに保存できるのはA。音にも演出できるのはAパターンだろう。ウレタンニスだと20年の実績がある。しかし、着色ニスでも水性えの具の上に塗ることができるし模様にも深みが出る。試聴した時、こんなに頑張ってくれるユニットとは思わなかったので失礼のないように塗装処理は完璧にしてあげたい。
娘と相談。
「えの具の色がシブくなるように、美結が書いた模様の上にお父さんのスピーカーと同じ色のニスを塗るで。前面の色もお父さんのスピーカーに合わせた青色にさせてな。」
「最初、ボックス一個丸々色塗りさせてあげる予定だったんやけど、青色はシンナーがすごいからお父さんが塗るわな。」
娘は家内に「しぶい って何?」と訊いたあと心地よく了承してくれた。 Bに変更。
急遽 とのこ、耐水ペーパー と ウレタン着色ニス、それと油性の青を 買ってくる。
確か20数年前、ウォルナット(濃茶色)を塗ろうとして、色むらが激しく塗り難かった。着色ニスの色は少し薄めのチークにする。
まず下地処理。
との粉を水で溶く。少しだけ木工用ボンドを混ぜて木目に入り込んだ粉が落ち難いようにする。
最初はハケで塗る。色塗りはお得意なので娘の出番。半乾きになったらヘラで木目に押し込む。
半日乾かしてぼろ布で余分なとの粉を落としてもう一回塗る。
ここまでの作業で土曜、日曜の2日間。完璧に乾くまで一週間寝かせる。
◆塗装<色塗り>
水性えの具を使ってパレットで少し水で薄めながら塗る。「何を書いてもいいぞ」と、あとは娘のセンスに任せる。
ここらあたりから写真を撮っていないことに気が付き、撮りはじめる。
娘曰く、「虹色にする」のだそうである。
両サイドは好きな色を塗るらしい。黄色とピンク
裏は赤 好みの色が順番に虹の配色になっている。納得。
フロントは油性で青を塗らせて頂きます。
水性なのですぐに乾く。折角だからニスも塗ってしまう。すると、なかなかいい深みのある色に変身。これは正直驚いた。
これが片chにくると どうもノーマルの色なしが調子が狂うような気分。どうしても着色ニスなので色ムラが出来てしまい残念。しかし裏の赤色は鮮やかなワインレッドに変身。
一日乾燥させて表面のざらつきを#180ペーパーで慣らす。
フロントパネルは二度塗りで仕上げ。慎重に少し塗料を薄めて仕上げる。ニスはあと2回は重ねたいところ。しかし娘の色塗りchは重ねると色が濁ってしまうので二度目で仕上げとする。
◆ユニット取り付け
試聴の時にも苦労した。ターミナルを取り付けるのにφ72では私の手が入らない。家内の手がぎりぎり。折角だから娘に取り付けてもらう。
本来なら思い切りグラススールを詰め込みたいところだが買っていない。もしあったとしてもこの穴からは突っ込めないか。 とりあえずは試聴の時の音で、あとはいろいろと改造時のお楽しみにとっておく。
◆完成 〜〜FE87E美結スペシャル〜〜
青マスクに虹色、側面のピンクと黄色が妙に合う。娘の作品。
それに比べると普通すぎた私の作品。
◆あとがき
製作に丸4日間。もっとゆっくり時間をかけて仕上げたかった。が、連日の35℃の真夏日。気温に加えてシンナー臭で頭がぼーとなる。早く終わらせたいの一心でニス塗りは3重で終わり。
2歳の息子にセンターコーンが狙われている。ガードを早く買ってこないと。ウーハは娘が一歳の時にやられている。早くサランネット作らねば。
HP風の日記にしたいと思ったのは色を塗り始めてからだった。後付けで写真を撮った部分もあるが、自分の作業風景がうまく撮れないのが悔しい。所々家内に撮ってもらったが、デジカメではブレて使えないものが多かった。「今、動きを止めるから ここ撮ってくれ。」が何枚かある。
なぜか完成した箱の音は低音がさびしく聞こえた。やはりシチュエーションが変わったからか。ニスと、塗装が箱の強度を変えて音質に影響したか?探っているとどうも曲自体の影響が大きかった。ぽんぽんと低音が出る曲 クラフトワークのAERO DYNAMIK、ELEKTRO KARDIOGRAMM をカーステで聞いてみた。気持ちいいぐらいにボリュームを上げて聞いていたら、リアの右ユニットを飛ばしてしまった。このアルバム、曲全体が必要以上に超低音が強調されてるようである。気をつけないとFE87Eも飛ばしかねない。要注意アルバムである。
娘が「お父さん、結婚した時に持って行っていい?」やて。20年後、どうなっているだろうな、と和やかな雰囲気に。「このスピーカーが分る男の人だったらいいやろな」と、私。
父と娘のかたぐるま↓
おしまい
◆追記 <2004年7月20日>
仕事から帰ってきて。
ノー天気に昼寝している二歳の息子。もう夜やぞー
けだるそうに寝返りを打つ息子
ん? その奥の異変に気付いた。
全身から力が抜けた。
◆その後の美結スペシャル
ぼっこりコーン紙がねじれるまで。カメラを持つ手が震えた。
ご丁寧に私の作品まで。こちらは更に力強く。
う〜んグレイト!
今朝、家内と「早くカバー作らないとあかんな」と言っていた矢先の出来事だった。
「ふ」と、気づくと右chを楽しそうに触っていて、既に左chは楽しんだ後だったらしい。
完成から僅か一日。
エージングもロクに出来ず、短命でその姿を変えてしまったユニット。
私の管理が悪かった。息子は悪くない、と自分に言い聞かせる。
まだ息子には責任能力ないもんなぁ。
でも、少しだけ反省してほしい息子。
おしまい
◆追記 <2004年7月28日>
4Lボックスの密閉型を聞いての感動も束の間、いきなり息子にへそぽっこんされたユニット。
なんとか吸い出そうと掃除機を使ったり、半田吸取り器を改造してみたりと頑張ってみたけれど、センターコーンは全然上がってくる気配は無い。
掃除機で吸い出そうものなら、密閉式の性。ボックス内が真空になるのでコーン全体が吸われたままなかなか元に戻らない。
最近FE87Eが秋葉から在庫切れになっているらしい。とりあえずセンターコーンはそのままに。
それよりも、密閉式でこれだけの低音が出る。と言うことはバックロードホーンにすれば、せめてバスレフにすることでも結構な低音が楽しめるだろう、と想像だけが先行。
たまたま会社に内径φ30のVP管の端材があったので頂いてきた。もう改造するしかないでしょう。
◆ダクト設計
ダクト共振周波数をどうするか。ユニットについてきた仕様書では100Hz。今回、約4Lに容量ダウンもあるので更に低く設定。90Hzとした。
計算:ダクト長さ(cm)
= 29000000 x ダクト面積(cm2) ÷ 共振周波数^2 ÷ BOX容量(cm3) - ダクト半径(cm)
≒ 5 (cm)
今はいちいち計算しなくてもエクセルで計算式作っておけばチョコチョコ簡単に計算出来てとても便利。
◆加工
外形φ38をすんなりフロントコーナ部に加工し、即効でダクト取り付け、ボンド固定する。ここでもまた写真を撮り忘れる。作り出すと止まらない。
ボンドが無くてもパイプは結構頑丈に留まっているが、念のために内部に突き出たパイプ部分にユニット穴から木工用ボンドを流し込み固定する。
本来ならボンド全体が透明になるまで待ちたい。が、我慢できない。表面が軽く透明になるまで待ったあと早速ユニットを取り付けて完成。
とりあえず試聴したあと機会を見てフロントは塗り直すことにする。
◆試聴
ポンポンと低音が歯切れ良く聞こえていた AERO DYNAMIK を聴いてみる。
ん? あれ? えー?
なんとも歯切れの悪い、「柔らかい」といえば聞えはいいけれども感動のない音。
こんな筈ではなかった。まったりとした、まろやかな低音。ほわぁと浮いたようなメリハリの無い、「ああ、低音の無い小口径の音」という感じ。
密閉式の音は、どんどんとアンプのボリュームを上げたくなるような、そうさせる音だった。
今まで小口径の密閉式では FE103 の1Lを聞いたことがあった。確か中音域しか鳴ってなかった記憶しかない。それと比べれば今の8cmバスレフでも十分魅力はある。しかし、改造前の密閉式が既に聞けなくなった状態であることも手伝って更に記憶の音色が美化される。
密閉式に魅力を感じるとは。こんなことだったら、先に密閉式のままでグラスウール追加改造を試しておくんだったと。
あとは、ダクトからの音がグラスウールを追加調整してどう変化するかに期待するしかないか。フロントの塗料を塗り直して雰囲気だけでも高めてイメージが変わってくれる事を祈りつつ次回の追加改装に続く。
つづく
◆追記 <2004年8月3日>
まずは宿題のフロントパネルの塗装。ダクト部分がVP管そのままなので見栄えから音色を変えてやろう作戦。
ユニットをエンクロージャから取り外し、#320のペーパーで表面を整えてから再塗装。
塗料が乾くまでの間、ユニット単体のセンターコーンの姿を見て、悔しいやら悲しいやら。
最後はマチ針攻撃しかない。ダメ元でやってみる。
数箇所マチ針を挿して持ち上げ、更にグリグリと挿し込んだ針先、針の腹を使って序々に引っ張り出す。
ここでも、思いついてすぐ行動する性格のおかげで写真を撮ることなど思いつかない。
数箇所穴がポチポチと開いたままでは見栄えが悪い。修復する手は無いか、と、考えること数分。
穴周囲のコーン紙をマチ針の先で穴の方向にカリカリと引っ掻いてみる。なかなか良い。こんな方法が有効とは。
更に、修復したふにゃふにゃ部分を強化するために、何か「パリッ」と仕上げるものは無いかと漁ってみる。
いきなり発見↓
見たまんま↓
霧吹きで局所を狙い打ちできる腕はないので一旦皿に取り、少し水で薄めて筆で塗ってみる。
球面状なのでアイロンは掛けられない。自然乾燥でパリッと仕上がるのを待つ。
◆完成
白い縞模様は撮影のカメラと私の影が映っている。<右ch>
見事に復活。<左ch>
◆試聴
フロントパネルの塗装、センターコーンの凹み具合が音色にこんなに影響するものか、と疑うような音が出るようになった。
最初、高音がまるっきり出ず、丸すぎる音だったものが聞けば聞くほど高音が出てくるようになる。恐らくキーピングが乾燥してきて「パリッ」となりつつあるだろう。まだまだエージングが必要だろう。
この口径でこの低音だと、結構イイ線まで行っているのだろう。出ない超低音部分はきっぱり捨てて、出せるところをはっきり出す、といった感じの音。ダクト内部に塗装した影響か?
何にしても娘が嫁に出るまでぐらいは付き合えそうなスピーカーに仕上った。
おわり
◆我慢できず追記 <2004年8月10日>
「再生へそ」のエージングすればするほど音色の変わるユニットも愛着が湧いて好いけれども、ノーマルの音も大切。昨日、秋葉原に行く機会があったのでコイズミでユニットを物色してきた。
FE87EとFE83Eユニットサンプルを眺めていて。ん?87のコーン紙の艶が異様に黄色い・・・。
87Eが発売された当初のESコーンの真っ白い鮮烈なイメージがもろくも崩れた。
店員にお願いして在庫のユニットの色を見せてもらうこと4個。全て色がばらばら。飛びぬけて真っ白いものもあればかなり黄色いものもある。
折角親切に見せてもらったのに、このまま買わずに帰るのもなんなので、似た色のユニットを2個購入。
帰宅して早速ユニットを交換。ふ、と寂しくなった。
↓何れの写真も左が新品、右がキーピング仕様↓
「買ってきたユニットのコーン紙、2年前に買ったユニットよりも色が黄色いやんけ・・・」
新品↓ キーピングスペシャル↓
買ってきたユニットを方チャンネルだけ交換して試聴。
更に寂しくなった。
二本をスナップSWで切り替えて試聴する↓
低域は同じように鳴ってはいるが、どうも不必要な中音域が強調されているような音。
・・・・・・・昔のFE103の音がする。
高域は、キーピング仕様よりも鈍い。
パッケージを見ると、箱に made in china の文字。
禁断のセンターコーンをさわさわ指先で撫でた時の音にも、新鮮さが無い。「紙の音」がする。明らかに紙質が変わっている。
これだけのシチュエーションが揃うと、実際同じ特性、同じ音を聴いても音色は変わってしまうでしょう。
あまりの失望に以前のキーピング仕様に交換する。
「これ、ほんとにESコーンか?」
一度疑うと音色も何もあったもんじゃない。
新品なのでエージングが足りないのもあるだろう。なにせキーピング仕様は密閉でがんがんエージングしていた。しかし聴いていると辛くなる。
次の機会にこれを使ってPCモニターでも作るか。それまで寝かせておくことにする。
2年ぐらい先には、いい音を奏でてくれることを期待して。
おわり