2007年11月4日 by ごきち
◆序章
そろそろ空気が乾燥する時期。車に乗り降りする時、気を使う季節である。
特にエディックスから降りる時は金属部分に触れながらシートから離れるようにしないとかなりの電撃を食らう。
右手でレバーを引き、一旦ドアを半開きにしながら左手でゆっくり開く。途中、右手をドアのロック部分に持ち替えながら右足を道路に、続けて左足を踏み降ろす・・・
狭い駐車場では結構大変で、たまに肩やら腕にビチッと電撃を食らうことがある。
諸先輩の静電気対策を見ると、多くはシートの加工。
レザー、もしくは皮カバーを施すことで高級シートに早変わり。しかも静電気「0」の一石二鳥アイテム。
犬を飼ってるオーナーさんの多くが採用しているが、なかなか良いお値段なのが玉に傷。
そこで、安価に対策ができないものかと試みた。
◆設計&製作
アースに触れながらシートから離れることが出来れば体に電気は貯まらない。貯まらなければ電撃は受けない。
なので掴み易そうなアース板をどこかに仕込めばいいという理論。
具合がよさそうなのは、ドアの取っ手部分。
この取っ手全体が金属で出来ていれば、これをアースすることで電撃が防止出来るが現実的ではない。
エディックスのフォーラムを見ていてのこと。
運転席側のドアの掴み部分にフィルムを貼る改装を発見。
この部分にはゴムシートがはめてある。
ここの部分に導電処理を施し、アーシングすれば電撃解消!
早速分解調査。
ドアの掴み部。下部のゴムシートを剥すと内貼りを固定するビスが出てくる。
このビスとシャーシの導通を調べる。
∞Ω。 残念。
どこかで塗装でも噛んでるか?だったら電線でバイパスさせれば良いだろう。
と、ドアの内貼りを剥したくて疼いていた矢先。
タイミングよくLCD博士より入電。ご指導を賜った。
レバー裏のビス2個と取っ手部分のビス1個を外して内貼りを剥す。
内貼りをスピーカの辺りからバッキバッキ剥す。最後は窓部分で引っ掛かってる部分を上にスライドさせると全体が剥がれる。
ドアハンドルユニットを内貼りから外し、パワーウィンド・ドアミラーSW用コネクタを外すと完全に分離できる。
取っ手部分のビス固定先。この金具を外すと黄色い樹脂製のプラグがシャーシに挟まっている。
ここで絶縁されているので、この部分にアースを引っ張れば良い。
追加のアースの取り先を探すこと約30分。
LCD博士から良いアイディアを頂いた。
樹脂製のプラグに銅線を施し、ビスとシャーシを導通させる。
金具を取り付けて、シャーシとの導通チェック。
見事0Ω!
ドアの内貼りを現状復帰。
次に、取っ手部分のゴムシートの加工。
これを導電性に変更する。
DIYショップで導電ゴムシートを探すも捕獲できず。
半田作業台<静電気防止作業台>に使われていたゴムシートを同じ形に切ればまんま使えると思ったが甘かった。
しょうがないので100円ショップでGET! アルミ蒸着テープ。
フィルムの表面にアルミを蒸着。安モンなので当然表面処理はされていないので導通がある。
これを標準ゴムシートに貼り付ける。
取っ手固定ビスに電気が通るよう、裏面までフィルムを伸ばす。
はめ込んで完成! シャーシとの導通チェックもOK!
実際にわざとお尻をすりすりしながら車から降りてみた。
銀色部分に触れていれば静電気攻撃を受けません。
大成功!
◆あとがき
○内貼り剥がしの技術指導とアーシングのアイデアを頂いたLCD博士に感謝します。
○とりあえず運転席側と助手席側のドアを改装。ついでに後部両ドアも改装しておくんだったか。
○はめ込みのゴムシートの代わりに、アルミ削り出しなんか高級っぽくてよさ気。バージョンアップも簡単に出来そうです。
おわり